So-net無料ブログ作成

『キャッツ』マチネ 2011年8月13日 観劇レポ #cats_shiki #キャッツ #劇団四季 #金森勝 [観劇感想:劇団四季(2011年)]

『キャッツ』マチネ 2011年8月13日 観劇レポ #cats_shiki #キャッツ #劇団四季 #金森勝 

 

IMG_0362.JPG


キャッツ  キヤノン・キャッツ・シアター  2011年8月13日・昼公演 

グリザベラ  佐渡寧子    
ジェリーロラム=グリドルボーン  朴慶弥
ジェニエニドッツ  鈴木釉佳之
ランペルティーザ  石栗絵理  
ディミータ  団こと葉
ボンバルリーナ  西村麗子 
シラバブ  江部麻由子    
タントミール  原田真由子   
ジェミマ  小笠真紀
ヴィクトリア  土井礼子
カッサンドラ  蒼井蘭   
オールドデュトロノミー  米田優 
アスパラガス=グロールタイガー/バストファージョーンズ  金森勝 
マンカストラップ  武藤寛
ラム・タム・タガー  李涛
ミストフェリーズ  岩崎晋也 
マンゴジェリー  斎藤洋一郎  
スキンブルシャンクス  劉昌明  
コリコパット  横井漱  
ランパスキャット  中島康宏 
カーバケッティ  丹下博喜 
ギルバート  新庄真一 
マキャヴィティ  桧山憲 
タンブルブルータス  光山優哉 

着席:
握手:小笠ジェミマ、劉スキンブル  
 
 

キャッツ スペシャル・エディション [DVD]

キャッツ スペシャル・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
  • メディア: DVD

 
8月13日は劇団四季のミュージカル、「キャッツ」を観てきた。 

ミュージカル、CATS は、キャメロン・マッキントッシュ製作、アンドリュー・ロイド=ウェバー作曲・台本、原作はT・S・エリオットの詩集、「キャッツ ポッサムおじさんの猫とつきあう法」である。
初演はロンドン(1981年)。以降、ブロードウェイで1982年に初演。
日本では1983年に劇団四季が、東京・西新宿の仮設劇場で初演を迎え、以降全国各地で上演を続けており、現在は横浜でロングラン上演中である。 

現在でも世界各国で上演されている、もはや解説不要の、あまりにも有名すぎるミュージカルであるが、劇団四季が大きく躍進したきっかけとなったのは、この「キャッツ」のお陰であるのは有名な話だ。 
劇団四季ではディズニー・ミュージカルの「ライオンキング」を、「国民的ミュージカル」として十数年に渡りロングラン上演しているが、このキャッツの成功がなければ、四季はライオンキングの上演はおろか、専用劇場を全国に9つ(京都劇場は数えず)も運営できる、日本一の劇団にはならなかったであろう。 

当然、自分も大好きなミュージカルのひとつだ。
初めて劇団四季のミュージカルを親に連れていってもらったのが、このキャッツ(大阪初演)だったのだから、大好きというより刷り込みに近いかもしれない。今もこうして観劇を続けているのはきっと、このキャッツの影響が相当大きかったと思う。
当時は一年間のロングランで、その期間中8回も連れていってもらった。初観劇の日に衝撃を受け、劇団四季オリジナルキャスト盤のLPレコードを買ってもらい、それを繰り返しステレオで百回以上は聴いた。最後の2回位は一人で行っていたかもしれない。その当時小学生だったけど。 
当時はおばさん猫と鉄道猫、そしてけんか猫(ランパスキャット)のナンバーが大好きだった。

「キャッツ」は、ブックレス・ミュージカルであり、基本的にストーリーは存在しない。 
キャッツを初めて観た人が「話がよくわからなかった」、と言っているのをしばしば聞くが、それは当然だ。このミュージカルにはストーリーはないのである。 
これは唯一、このミュージカルの弱点かもしれない。ストーリーがなければ入り込めない、という人もいるだろうし、そういう人にはもしかしたら、つまらないと思われてしまうかもしれない。それ以前に訳がわからない、か。猫しか出てこないし。最後に「猫は犬にあらず」とか言われても、まったくもって意味不明だ。 
  
では一体、何が面白いのかというと、都会のごみ捨て場に個性的な猫たちが多数登場し、歌やダンスを繰り広げるのである。当然非日常の世界なのだが、なんとなくありえなくもない擬人化がたまらなくチャーミングで魅力なのだ。
劇団四季では一度、大幅にマイナーチェンジを施しており、現在のバージョンの振付を担当しているのはあの加藤敬二だ。世界中のキャッツを観たわけではないが、ダンスの機敏さ、複雑さ、一小節ごとに変わるパーツの多さなど、これらは恐らくダントツであり、日本のキャッツのダンスレベルは最高峰といっても過言ではないと思う。
そして、音楽はあのアンドリュー・ロイド=ウェバーである。一度聴いたら耳から離れないキャッチーな楽曲の数々。そして、名曲「メモリー」を劇中二回も聴くことができるのだ。  

前置きが長くなってしまった。その位自分はキャッツが好きなのだ。 
しかし、キャッツが横浜へと地を移してからは、実はあまり足を運んでいない。キャッツ自体、観たのは恐らく一年振りぐらいだと思う。
すっかり腰が重くなってしまっていたのだが、久々に観に行こうと思ったキッカケは、あの金森勝が久しぶりに、アスパラガスになったからである。 

金森勝といえば、キャッツではラム・タム・タガーの印象が強い。(他にはスキンブルシャンクスを演じていたこともあるが、長らくやっていない)
金森のタガーは実にいい加減で適当な、しかもかなりアクの強い、プレイボーイ猫である。 
しかし、ガスを演じる金森はタガーとは一味もふた味も違うのだ。キャッツで泣かされるのはメモリーだけだと思っていたのに、劇場猫海賊猫で泣かされる、という初めての体験をしたのが、金森勝のガスだったのである。 

そして、久々の金森ガス登場ということで喜んでチケットをとった。しかも、ジーザスのユダあけのガスだ。絶対熱いに決まっている。 
予約したのはもちろん、リピーター御用達シートであるC席だ。キャッツのC席はなぜかA席やB席よりもかなり前方にあって、しかも料金が安い。キャッツだけはいつも謎の席種設定ではあるが、これは本当にありがたいことであるので、いつも重宝しているのだ。端の方だけど。 

金森勝といえば、喉から絞り出すような歌い方をするので、聴いている側も胸が締め付けられそうな思いになり、つい感情移入をしてしまう。これは金森のユダに魅了されている人は頷いてくれると思う。 
アスパラガスも、変身後のグロールタイガーも、二役のバストファージョーンズも、どちらかといえば中低音域をメイン歌う。バリトンの俳優が最も最適な役であるが、金森は高音域を得意とする俳優である。 
しかし、実はこれが真骨頂なのだ。出るか出ないか位の低い音程を、まさに絞り上げるような声で歌う。この歌い方が凄い。アスパラガスなんて、まるで本当のよぼよぼの老人のようにみえる。もちろん細かな演技力も冴えわたり、表情もかなり細かく変化させる。何度も言うが本当に凄いのだ。 

グロールタイガーではまた、まるで別人のようになる。芝居猫アスパラガスが若かりし頃、舞台で大活躍していた時代を再現する劇中劇だが、結構見所が多いナンバーなのに、破天荒すぎる金森のグロールタイガーが全てをかっさらってしまった。
それでいて、かなりエロい。他のグロールタイガーなら、グリドルボーンには遠慮がちに近づく位なのに、金森のグロールタイガーは迷わずガシッと尻をタッチ…いや、完全に掴んでいた。わしづかみだ。しかも二回も。 
そして目からハートを何十個も放出させ、ベロベロベローと舌舐めずりをしたり、口をチュッチュチュッチュと尖らせては、グリドルボーンにキスを迫っている。
これは、昔のアニメ、「トムとジェリー」の猫、トムがセクシーな雌猫を見つけたときに目からハートを飛ばし、ベロベロと舌から涎を流して、コミカルにアプローチしていたシーンを思い出した。 
流石、金森勝。役へのこだわりというのは本当に凄い。妥協は一切ないのだ。 

荒くれものの部下たちを力づくで翻弄し、グリドルボーンにはセクハラ三昧。そんな破天荒な金森グロールタイガーを観て爆笑の連続なのだが、もちろんそれだけではない。きめてくれるところはバッチリきめてくれるのだ。 
ようやくグリドルボーンと二人きりになった夜、愛の調べを歌い、自分に陶酔して気付かずにグリドルボーンのしっぽを踏みつける場面での、「今宵はセンチメンタルジャーニー」と歌うところ。 
これまで絞り出すような中低音ばかりだったのに、ようやく本領発揮とばかりに、ファルセットを使わない素晴らしい高音を聴くことができるのだ。ここは本当に、鳥肌ものである。 

そして、グリドルボーンの謀略にまんまとはまり、シャム猫軍団に追い詰められるグロールタイガー。
ここからはまた大御所の役者の顔になる。さっきまでベロベロしていた だらしない顔は、一気に険しい表情に変わる。真剣そのものだ。殺陣もスピード感があり、迫力満点である。 
シャム猫たちに、剣で何度も刺されるグロールタイガー。苦悶する表情や漏れる声からは、痛みが伝わってくるぐらいだ。 
最後には船首から身を投げるのだが、落下する直前まで、何かをぶつぶつと話していた。

そしてまた、よぼよぼの寂しいアスパラガスに戻る。 
そのあまりに寂しすぎる背中の演技に、思わず涙してしまうのだ。 

 
ラム・タム・タガーは李涛だった。  
キャッツではこれまで、マンゴジェリーやスキンブルシャンクスで観てきたが、李タガーは初めてだった。
が、どうも初めてな気がしないのはそうか。55Stepsのタガーナンバーで、李涛が歌うのを何度も観てきたからだ。
 
「ウィキッド」のフィエロでは、あまりにチャラすぎる李涛だが、タガーではそのチャラさを活かしてセクシーに魅せてくれると思いきや、李涛はやはりダンスが上手いので、従来なら緩いはずのナンバーでダンスがビシビシと決まるために、やたらにカッコよかった。 
55で披露していた足ギターもやっていた。やっぱり李タガーはこれをやってくれなければ始まらないな。55では女性ダンサーたちにソッポを向かれるが、キャッツでは雌猫たちにニャーニャー言われて大モテさ! 
ただ、あれだ。ちょっと背が足りない。
タガーを演じる人はこれまで長身の人が多かったために、かなりミニサイズなタガーに感じてしまった。 

グリザベラは佐渡寧子だった。 
この日は不調だったのか、佐渡本来の歌唱力が活きず、一幕グリザベラ登場のナンバーでは、珍しく音程が若干上ずっていて心配だったが、二幕のメモリーでは流石。ラストの弱音が最後の最後まで響き、静寂のままナンバーが終了した。 
この最後の弱音を上手く響かせるか否かで、最後の静寂は随分と違ったものになる。無論、そこで静寂をぶち壊す爆発拍手が起こるリスクはゼロではないが、それは仕方ないとしても、このテクニックを上手く使うのは、佐渡寧子と早水小夜子の二人だけだろう。 


お目当ての金森勝のアスパラガスでしっかり泣けたし、大満足だった。やっぱりキャッツはいいな。
金森ガスは今のところ二週連続で登場しているが、いつ抜けるかわからないので、気になる人は早めに観に行ってほしい。

この日のキャッツシアターは夏休みで満席だった。 
やはり、満席のキャッツは熱気があって良い。カーテンコールも長く続いて、一部でスタンディングも出ていた。ナンバー終わりの拍手は大きかったし、とても盛り上がったと思う。 
この日は子どもたちへのサービスとして、キャッツメイク体験コーナーが実施されており、劇場内のあちこちでキャッツメイクの子どもたちを見かけた。きっと良い夏休みの思い出になるだろうな。自分が子どものころはそんな体験コーナーはなかったから、ちょっと羨ましい。 

キャッツ横浜公演は現在のところ、10月30日公演分までのチケットが発売されている。 
 
まだキャッツを体験していないという人がいたら、是非観にいってほしいと思う。 
ストーリーはないが、かなり楽しめるミュージカルだ。 
そしてハマったらエライことになる。中毒性が高いので気をつけて…

 
劇団四季ステージガイド キャッツ 
http://www.shiki.gr.jp/applause/cats/  
 
横浜公演スケジュール 
http://www.shiki.gr.jp/applause/schedule/cats.html 

 

キャッツ―ポッサムおじさんの猫とつき合う法 (ちくま文庫)

キャッツ―ポッサムおじさんの猫とつき合う法 (ちくま文庫)

  • 作者: T.S. エリオット
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1995/12
  • メディア: 文庫

キャッツ―ボス猫・グロウルタイガー絶体絶命

キャッツ―ボス猫・グロウルタイガー絶体絶命

  • 作者: T.S. エリオット
  • 出版社/メーカー: ほるぷ出版
  • 発売日: 1988/06
  • メディア: 単行本

魔術師キャッツ―大魔術師ミストフェリーズ マンゴとランプルの悪ガキコンビ

魔術師キャッツ―大魔術師ミストフェリーズ マンゴとランプルの悪ガキコンビ

  • 作者: T.S. エリオット
  • 出版社/メーカー: ほるぷ出版
  • 発売日: 1991/07/15
  • メディア: 単行本


 





今はこちらで書いています

⇒ 禁断劇場

ツイッターをフォローする ⇒ @kindan_J @J_kindan

フェイスブックをフォローする ⇒ Facebook

@LINEでおともだちになる ⇒ @LINE

禁断メルマガに登録する ⇒ 禁断メルマガ 

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...
nice!(3)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:演劇

nice! 3

コメント 2

tsunatam

“訳わからん”からスタートしてキャッツ中毒になったひとりなので^^;うなづきながら読ませていただきました(笑)
息子も「意味がわからない、もう観ない」と言ってたくせに今ではひとりでキャッツシアターに出掛ける中学生です。jurunさんは小学生の頃からひとり観劇してたのですねー。
そして、明日は息子とふたりで金森ガス観に行きます!C席です(笑)楽しみです!!
by tsunatam (2011-08-20 23:39) 

jurun

>tsunatamさん 
 
キャッツは一度はまってしまうと、中毒になりますよね。もうずっと昔からそうなのでかなり強い症状です。
息子さん、ひとりでキャッツシアターに通われているんですね!僕と同じだ。親近感わきます(笑) 
今日はC席でご覧になっているんですね。息子さんとお二人で楽しんでいらしてください!
by jurun (2011-08-21 14:34) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました
ブログを作る(無料) powered by So-netブログ


Copyright(C) 2007 今週もやっぱり禁断症状 All Rights Reserved.